水酸化ナトリウムの危険性

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水酸化ナトリウムは無機化合物です。毒物及び劇物取締法によって、原体および5％を超える製剤が劇物に指定されています。常温では無色無臭の固体で、試薬としては白色の球粒状やフレーク状であるものが多いです。水に非常によく溶けて、そのとき熱を出します。

用途としては、アルカリとして上水道・下水道や工業廃水の中和剤、ボーキサイトからアルミニウムの原料である酸化アルミニウムを取り出すのに使用されています。食品での使用は、パンやスナック菓子のプレッツェルの生地を水溶液に浸けて、表面のつや出しと食感改善にも利用されていますが、こちらは高温で焼かれるために炭酸ナトリウムに変化して製品には残っていません。

食品衛生法により、食品添加物としての使用は条件が付けられています。製造用剤として認められていますが、最終食品の完成前に中和又は除去することが定められています。非常に重要な工業薬品で、多くの化学工業で使用されています。

水酸化ナトリウムが問題視されている理由は「タンパク質を溶かす作用がある」という点にあります。目に入るとタンパク質でできている角膜が溶ける可能性があるとされています。

実際、タンパク質を溶かす作用があるので、皮膚につくとヌルヌルとした感じがします。油に水酸化ナトリウムを作用させると、水に溶けない油が水に溶けるようになります。