亜硝酸の危険性について

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亜硝酸とは

亜硝酸とは窒素のオキソ酸のひとつです。窒素は空気の約78.08%を占め、生体物質中にもある大半の生物にとって必須の元素です。植物にとっては、リン酸、カリウムと並んで肥料の三要素のひとつとなっています。無機化合物のオキソ酸の例としては、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられます。

亜硝酸、亜硝酸塩、亜硝酸エステルは、分解すると一酸化窒素を発生するので、強い血管拡張作用があります。脂肪族アミン類と反応すると、発癌性の高いニトロソアミン体となるので、食品添加物の亜硝酸塩や窒素肥料を過剰に与えた根菜などに含まれる亜硝酸の摂取に対しては、注意が促されています。タバコに含まれるニコチンと反応してニトロソアミンとなります。

アミンとは、アンモニアの水素原子を炭化水素基で置換した化合物の総称です。脂肪族アミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンといったものがあります。

亜硝酸の危険性

亜硝酸が問題視されている理由は「発癌性の高いニトロソアミン類が発生する」という点にあります。ただし、脂肪族アミン類やニコチンと反応した場合に限ります。市販されている食品では、亜硝酸Naとしてソーセージやハムなどに含まれているのが目に付きます。

亜硝酸Naの一日許容摂取量は0.06mg/kgとなっており、体重60の人なら一日3.6mgまでなら摂取しても問題ないとされています。一日許容摂取量(ADI)は、FAO/WHO 合同食品添加物専門委員会によるものです。ただし、3ヶ月未満の乳児は対象外です。

致死量は成人男性で2,000mgとなっていますが、これを入れている理由はボツリヌス中毒の阻止です。ボツリヌス中毒は高確率で人を死に至らしめます。ハムやソーセージの類いは、肉を一旦粉々にしてそれを固めますので、そこに外気からボツリヌス菌が入り込まない為に使われています。ハムやソーセージには、1kgあたり最大70mgの亜硝酸Naの使用が許可されています。また、ソルビン酸カリウムに置き換えられ、使われる量は少なくなっています。

余談ですが、一日許容摂取量は「生涯、毎日、摂取した場合の数値」であって、数日間だけ100倍近くの量を摂取しても、何らかの影響が出るような値にはなっていません。