リン酸塩の危険性について

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リン酸塩とは

リン酸塩は1個のリンと4個の酸素から構成される多原子イオンまたは基から形成される物質です。多原子イオンは、共有結合または錯体を作る2つ以上の原子から構成されるイオンになります。イオンとは電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子のことを言います。

リン酸塩は食品添加物として使用されたり、肥料になったり、洗剤の水質軟化剤として配合されたりしていますが、後者は水環境放出で生態系のバランスを壊す原因となるために規制されている地域もあります。また、リン酸塩を体内で過剰に摂取するとカルシウムの吸収が阻害され、骨粗鬆症になりかねない可能性があります。

※ 肉や魚などの動物性のものは、窒素やリンを多く含むため、燃やした後には亜硝酸やリン酸が残って酸性を示します。

リン酸塩の危険性

リン酸塩が問題視されている理由は「血中のカルシウムが減少する」という点にあります。メタリン酸Naも同じ理由で使用が危惧されています。動物実験で腎障害が見られ、血中のカルシウムが減少したことから、このような指摘が見られるようになりました。

リン酸塩の一日許容摂取量は30mg/kgとなっており、体重60の人なら一日1800mgまでなら摂取しても問題ないとされています。一日許容摂取量(ADI)は、FAO/WHO 合同食品添加物専門委員会によるものです。

リン酸塩を使う食品の例としては、カップめん、ハム、ソーセージ、コ-ラ類、プロセスチ-ズなどが挙げられます。メタリン酸Naの場合は、プリンなどに入っているようです。これを受けてか、セブンイレブンでは自社のハム・ソーセージを使った食品からリン酸塩を排除する取り組みを行っています。

ちなみに、リン酸塩の使用用途である結着剤・乳化剤・酸味料・ph調整剤は、原材料として一括表示が認められていますので、具体的に使用した添加物名を記載する義務はありません。

リン酸ナトリウムにはオルトリン酸塩、重合リン酸塩といった種類がありますが、カルシウムの吸収を妨げたり、骨中のカルシウムを排出するとされているのは前者の方です。リン酸とカルシウムは骨の代謝に密接に関わっていて、栄養学者が推奨しているの比率はリンが1に対して、カルシウムが1~2です。

肉や魚などのタンパク質にもリン酸は多く含まれていますので、リン酸の多い食品を多く食べるときは、カルシウムなどのミネラルを積極的に摂取してカバーするのがよいでしょう。腎臓疾患に関しては、マグネシウムを摂ると抑制できるそうです。