臭素酸カリウムの危険性について

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臭素酸カリウムとは

臭素酸カリウムは不燃性で、強力な酸化剤がある無機化合物です。他の物質を酸化させる作用があるため、第1類危険物に指定されています。加熱により分解し、有毒で腐食性のある気体が発生するほか、炭素・リン・硫黄などと激しく反応して、火災になる危険があります。有毒で発癌性も指摘されています。

国際がん研究機関(IARC)では、臭素酸の発ガン性を「グループ2B:ヒトに対しての発がん性の恐れがある」に指定。国際連合食糧農業機関/世界保健機関合同食品添加物専門家委員会(JECFA)では「遺伝子傷害性発がん性物質」に指定しています。

かつては食品添加物として使用されていましたが、ラット腎臓における発癌性が指摘されてからは禁止・制限する国が相次ぎました。世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会議では1995年に「臭素酸カリウムの小麦粉処理剤としての使用は容認できない」という結論に至っています。

2003年に日本パン工業会が、正常な製パン工程を遵守した場合には臭素酸カリウムは加熱により分解され、分析精度が向上した方法を用いてもパンから「残存が検出されない」としたことを受けて、山崎製パンなどのメーカーは使用を再開。厚生労働省は2003年3月にこれを承認したものの、合同食品添加物専門家会議は現在も評価を変えず、日本生活協同組合連合会は臭素酸カリウムを食品に使用すべきでないとしています。山崎製パンは2014年2月より臭素酸カリウムの使用をやめています。

臭素酸カリウムの危険性

臭素酸カリウムが問題視されている理由は「毒性と発癌性」という点にあります。ただ、注目されるようになった理由は、山崎製パンのパンがカビないのは危険な物質を使用しているからだという噂かと思います。

実際には使用をやめていますし、現在ではビタミンCで代用が可能となっています。ちなみに、臭素酸カリウムの残留量許容基準は水道水が10ppb以下、パンが0.5ppb以下となっています。ppbは100万分の1を基準とする割合の数値です。