ショートニングの危険性について

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ショートニングとは

ショートニングは植物油を原料とした半固形状の食用油脂です。平たく言えば、マーガリンから水分と添加物を除いて純度の高い油脂にしたものです。液状の植物油を固形状にするために水素添加を行い、不飽和脂肪酸の二重結合部分を飽和させることで、工業的に生産されています。この水素添加の処理時に脂肪酸が一部トランス化し、トランス脂肪酸が生成されます。

19世紀末のアメリカでラードの代用品として生まれ、ラードコンパウンド(ラードの代用品)とも呼ばれていました。「サクサクさせる、ポロポロにする」という意味を持っています。ショートケーキには、ショートニングを入れて焼いたケーキという意味があるそうです。

ショートニングの危険性

ショートニングが問題視されている理由は「トランス脂肪酸」にあります。トランス脂肪酸とは、米食品医薬品局(FDA)が国食品添加物から全廃するとの方針を打ち出した物質で、マーガリンや食用油などに含まれているとされるものです。摂りすぎると肥満や心臓疾患などのリスクが高まるとされています。

危険視され始めたキッカケは、イリノイ大学のフレッド・カマロー教授が1950年代に、心臓病で死亡した患者の動脈を調査したところ、動脈組織中に高濃度の人工トランス脂肪酸を発見したことになります。

研究を始めたカマロー氏は、人工のトランス脂肪酸を与えられたマウスでアテローム性動脈硬化が発生することを発表し、トランス脂肪酸の摂取を中断させるとマウスが正常な動脈を取り戻すことを証明しました。1990年代に入り、トランス脂肪酸が心臓疾患の発症率を増加させる原因物質であることを示す多数の研究が発表され始めます。

食品への使用においては、2015年6月16日にアメリカ食品医薬品局 (FDA)が、2018年以降はトランス脂肪酸の発生源となる油の食品への使用を原則禁止すると発表しています。アメリカは成人のトランス脂肪酸の平均摂取量が総エネルギー摂取量の2.6%に及んでいるので、全カロリー中0.3%の日本とは状況が違うという声があります。世界保健機関(WHO)による勧告は1%未満となっています。