砂糖の危険性について

このページでは「砂糖」について調べたことを書いています。基本的には「砂糖の危険性」に着目し、どういう理由で危険性が示唆されているのか、どういった副作用(害)があるのか検証しています。まず、「砂糖」で検索すると、関連する検索キーワードとして次のような言葉が出てきます。

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砂糖とは

砂糖は言わずと知れた甘みを持つ調味料です。主成分はスクロース(ショ糖)で、サトウキビやテンサイ(サトウダイコン)から作られます。ソルガム(モロコシ)というイネ科の植物、サトウカエデを原料にしていることもあります。

よく見る砂糖といえば、上白糖でしょう。遠心分離機を使用して精製された砂糖です。国によっては、グラニュー糖の方がよく使われています。結晶の大きさで言えば、上白糖 < グラニュー糖 < 白双糖 < 角砂糖や氷砂糖といったところ。タイプが異なるものとして、日本の伝統製法による和三盆、サトウキビの煮汁をそのまま使った黒糖があります。

スクロースは、グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)が結合した糖のこと。体内で消化する際には、グルコースとフルクトースに分解され、小腸で吸収されて血流に入ります。この反応が短時間で起こるので、血糖値を急激に上昇させます。

この血糖値の上昇の目安となるのが「GI値(グリセミック・インデックス)」です。血糖値が上昇するスピードを計った数値で、ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として表されます。GI値が低いほど、血糖値が上がるスピードが遅く、インシュリンの分泌が抑えられます。

インシュリンというホルモンには、血糖値を下げる効果があります。また、脂肪を作り、脂肪細胞の分解を抑制する働きもあります。つまり、GI値の高い食品を食べて太るのは、インシュリンの働きによるものと言えます。このGI値は、精製された食品の方が高くなる傾向があるので、「白い食品には害がある」みたいな説に繋がったのでしょう。

GI値55以下のものには野菜・豆類・果実・フルクトース、56~69のものには小麦粉・スクロース、70以上のものにはジャガイモ・スイカ・白パン・白米・グルコース・マルトースなどがあります。

砂糖の主成分であるスクロースだけ見ればGI値は中ほどですが、白砂糖は109、黒砂糖99というデータもあります。GI値は、その数値を出した人や出典元で大きく違うことが少なくありません。そもそも、食物繊維が糖の吸収を抑制するので、食べ合わせによってGI値が下がりますから、その食品だけ見るのも妙なもの。

砂糖の危険性

GI値のこともあって、血糖値を急激に上げる危険性を指摘する意見が目につきます。その最たるものは、世界保健機関(WHO)が、砂糖などの糖類を一日に摂取するカロリーの5%未満に抑えるべきだとする指針でしょうか。制限される砂糖は、単糖類と二糖類のショ糖(砂糖)になります。

砂糖は糖尿病など生活習慣病や肥満の一因とされ、砂糖を多く含む飲料の消費抑制を目的に砂糖税を導入している国もあります。もちろん、商品が売れなくなると関連業界は困るので、反発の声も小さくはありません。肥満はカロリーを消費しないから、とも言えますからね。

一方で、胃は1分間に約3回のペースで動いているのに、糖が入ると止まるという実験結果もあります。「糖反射」と呼ばれるものです。まだ解明されていないことが多い現象ですが、多すぎる糖の摂取が病気に繋がると懸念されています。糖質が脳内麻薬を増やすため、その中毒性から砂糖依存症になるという声もあります。

逆に、「甘いものを食べれば、頭の回転が早くなる」という話も聞きます。その根拠となっているのは、脳のエネルギー源がブドウ糖(グルコース)だという事実でしょう。しかし、ブドウ糖であれば、炭水化物からも取れます。空腹状態なら脱力感が増し、脳の回転も悪くなるでしょうが、必ずしも「甘いもの」が必要なわけではありません。

まぁ、血糖値が急激に上がる状態に何かを感じているなら、他の食材にはない効果があるのかも……。チョコに関しては甘さがどうのではなく、ココア・フラボノールが脳機能に影響を与えるからだそうです。砂糖の働きに関しては、砂糖を製造してる「三井製糖」や「大東製糖」のサイトと、砂糖の害に言及しているサイトの運営者が誰なのかを比較するのも一興です。

余談ですが、甘いもので虫歯もよく聞きますが、それに関しては「ミュータンス菌」を調べてください。特定の食品を危険視する人を見たら、フードファディズム、DHMOという言葉を思い出すと冷静になれるかも。