『「うつ病」だと思っていたのに「低血糖症」だった』について

「うつ病」と似たような症状だとされる「低血糖症」について、調べたことをまとめたのが当ページになります。それぞれの病気について触れた後、何がどう似ていると言われているのか、対策も含めて言及しています。

「うつ病」の症状と診断方法

「うつ病」というのは、言わずと知れた心の病です。心の症状としては、抑うつ気分、思考力の低下、意欲の低下。体の症状としては睡眠の異常、食欲の低下、疲労、倦怠感、ホルモン系の異常が見られます。あまり知識のない人は、単なる落ち込みくらいにしか捉えられず、「気の持ちよう」だと思ってしまう傾向にあります。

しかし、実際には脳内で異変が起こっています。光トポグラフィー検査を受ければ、その症状を客観的に見ることができます。この検査は、安全な近赤外光で頭の血流を測定し、健常、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、統合失調症を判別する検査で、「精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)」のような主観的な判断とは異なります。なお、日本では「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD-10)」が用いられています。

「うつ病」の原因は諸説ありますが、よく耳にするのは「モノアミン仮説」です。モノアミンとは、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質の総称で、これが異常値を示すことで精神疾患に繋がるという仮説になります。治療法は薬剤投与と休息がメインです。

「低血糖症」の症状と診断方法

「低血糖症(血糖減少症)」というのは、血液中のブドウ糖が異常に少い状態を指します。一般に、血糖値が70mg/dL以下になると、人のからだは血糖値をあげようとします。こういったコントロールが効かない状態に陥る、それが低血糖症だと言われています。

なお、血糖値が60mg/dL未満になると、発汗、動悸、手指の震え、熱感、不安感、悪寒。50mg/dL未満になると、脳などの中枢神経がエネルギー(糖)不足の状態になり、集中困難、脱力感、眠気、めまい、疲労感、ものがぼやけて見えるといった症状が出ます。

低血糖は糖尿病を薬で治療されている方に高い頻度でみられますが、糖尿病を患っていない方にも起こりうる症状です。他の原因としては、インスリン注射や飲み薬の量が多かった、食事、空腹での運動、飲酒、入浴など様々。対処法はブドウ糖の補給になります。

症状的に「うつ病」と被る点があるので、そのまま精神科を受診すると「うつ病」と診断される可能性があると指摘されています。以下のリンクは、新宿溝口クリニック院長の溝口徹さんが、日経電子版で語った「低血糖症」です。日経おとなのOFF 2012年7月号の記事を基に再構成した内容です。

「うつ病」と「低血糖症」

「うつ病」と「低血糖症」が同時に語られている記事は幾つもあります。記事によって、「低血糖症」の解釈が少し違っていたりするので、素人目には判断が難しいところがありますが、上記リンク先にある「こんな人は、低血糖症を疑うべき」といったチェックリストで確認し、予防措置を取るのは悪くないでしょう。

特に「うつ病」を患っていて、食後に大きな変化がある人は要チェック。そうでない人も、血糖値が急激に上がらないよう、注意することに越したことはないです。具体策を知りたい方は、「スローカロリー」で検索してみてください。下記リンクは、ある人の体験談です。