「子供の問題行動は砂糖のせいではない」について

情報ソースは「DOES SUGAR MAKE KIDS HYPER?」という記事を和訳したものになります。かつて、砂糖の摂取は子供を落ち着かなくし、問題行動に繋がるという研究報告がありましたが、ヴァンダービルド大学の小児科医マーク・ウォルレイヒ医師が、1995年に子供400人以上を含む23件の研究を再検討し、砂糖が子供の素行や認識力に影響を与えるという話には科学的根拠が無いことを示したという話になります。

心理学者の実験

砂糖のかわりに甘味料(アスパルテーム)を子供に与え、母親と会話するという実験が行われています。結果を言えば、子供が砂糖を摂ったと言われた親の方が、落ち着きがないと言って子供たちを厳しく叱りました。これで学者は砂糖と行動の間のつながりには、親の先入観が働いていると結論付けています。

実験に対する疑問

甘味料(アスパルテーム)が行動に与える可能性に言及していないといった疑問が残るかと思いますが、学者の実験と云うのは程度が低い場合があります。学者が主張したい結論が先にあり、その結論が出るような実験をすることも珍しくありません。また、「メラビアンの法則」のように、実験の目的とは違った引用をされる場合があります。今回、情報ソースとしてあげた記事も、和訳版しか目を通していないので、原文を確認すると違う点が出てくるかもしれません。

誰かが何かを主張していたとしても、その根拠となるものが何なのかが重要になります。偉そうな学者が言っていた、テレビや新聞で紹介されていた、というだけでは信用するに値しないのではないでしょうか。そのことを書くための素材として、「子供の問題行動は砂糖のせいではない」という話を使わせて頂きました。